
はゆま(@mshayuma)です。
長いこと物量業界に身を置いています。
DCセンターに勤めて10数年。
引用:日本通運
物流業界就業マニュアルと銘打ちましたが、中小企業の物流センターに勤めた場合、「物流業界にはこんなあるあるがあるよ!」だとか「ここが大変だよ!」だとか「こんな人多いよ!」的な今後物流業界で働く人や興味のある人向けにざっくばらんに書いていきたいと思う。
あくまで僕の勤めるセンターの話であり、他のセンターに適用されない可能性もありますのでご了承を。
というわけで、物流業界について語ってもいいよなぁ!?

さくさくっと目次
物流業界に携わるまで
元々はシステム課でシステムエンジニアとして毎日PCと睨めっこする生活を送っていました。
毎日毎日プログラムに悪戦苦闘、新システムの稼働前夜はプレッシャーから眠れずに朝まで過ごしたりストレスが蓄積された。
とある日、システム部門が親会社に吸収合併される見通しとなり、過剰になった若いシステム課員が続々と異動することに。
そこで僕の異動先となったのがDCセンター。
システムエンジニアから物流業界の人間になることは、同じ他部門のに異動でも僕の感覚では「転職」に近いイメージがありました。
慣れるまでに3ヶ月かかりませんでしたが、長く物流業界にいるといろんな人に出会ったり気づきがありました。
次項からは物流業界での経験、気づいたことをどしどし挙げていく。
いきなりトラックに乗らされる
最近では全ての納品をトラック業者と契約して委託する会社が増えていますが、僕が異動した時には自社トラックがまだあり驚くことにいきなり4tトラックに乗せられましたw
普通乗用のMT車であれば対応できるけど、4tクラスのトラックに乗るのは生きた心地がしなかった。
エンスト、エアブレーキ、小回りきかない、バックは後ろ見えない、大型トラックを乗りこなす人を見て「すげぇ・・・」と感心したものです。
フォークリフトに乗らされる

出典:www.komatsu.co.jp
異動2日目にしてフォークリフトに乗らされましたw
やってはいけないことですが、免許を取得させずフォークリフトに乗せる会社は多い。
コンプライアンスの整備によって、明確に「フォークリフトは免許取得者のみ」と掲げるようになりましたが、10年前は云わば”なんでもあり状態”でした。
数年働いたある日「免許取りにいって!」と指示されたので、「何を今さら?(;´・ω・)」と感じたものです。
フォークリフト免許講習は計4日間、筆記試験と実技講習があります。
詳しくは関連記事をどうぞ。
フォークリフト免許を取得すると仕事の幅が広がりまくり。
雇用形態がバイトや派遣であれば、現場で重宝される立場になり時給もup、パレット単位での仕事ととなるので任される金額(責任)が大きくなる。
物量業界の人間であれば是非とも取得したい。
頑固な人が多い
50代以上によく見られますが、非常に頑固で自分の決めたやり方を曲げず徹底して行う人が多い。
そういう人に限って喧嘩っ早い。
倉庫内に怒鳴り合う声が響き渡る・・・、以前はそんなこともよくあり「お?やってるー?(*^^*)」なんて思ったものです。
これもコンプライアンスにより最近では見かけることが少なくなりました。
ま、僕の場合は誰かが喧嘩していても止めません。
勝手にやっとけ精神。
パソコンを使えない人が多い

こちらも40代後半~50代の人によく見られる。
基本的なキータッチ、簡単なワード・エクセルでの書類作成が出来ない。
打ち合わせのプレゼン書類を手書きで提出する人いる。
僕のように多少PCをかじっている人は電気屋のごとく扱われます。
以前「はゆまさん!電話の調子が悪いんだけどわかる?」と聞かれ「俺は電気屋じゃねーぞ」と答えたことがあります。
PC以外のことを聞かれたらキレましょう。
物流センター勤務でも書類を頻繁に作るし、日報の管理ももちろんPCでデータ化して生産性を計算するので、ある程度のPCスキルが必要となります。
なぜかみんな酒が強い
物流関係者は飲み会があるとみんなめっちゃ飲む。
水のように。
僕のようなややアルコールアレルギーの人間にはつらいところ。
昔のような「強引に飲ませる」なんて悪しき慣習はなくなりましたが、アルコールが苦手な人は飲み会を欠席しても良いですよ。
飲み会を欠席して評価を落とすくらいならそんな会社辞めてやる精神。
新規の仕事や繁忙期はヤバい
新規の仕事が始まったり12月の繁忙期になると、腰や関節の痛みと日々戦うことに。
以前新規の仕事で現場が混乱し6時~2時の勤務を1か月以上続けたことがありましたが、激務過ぎて股関節を骨折したことがあります。
足を引きずって「なんか痛いな?」と感じながら仕事をしていた自分をほめてあげたい。
骨折しながら2週間は働いていたことになり、ドクターストップでしばらく安静を言い渡されました。
どの業界でも言えますが、仕事は体が資本です。
トラックの手配が難しい時代に
トラックドライバー不足が深刻な問題になっています。
トラックは余っているけどドライバーが足りない会社もありますね。
特売などで荷物量が増えた場合、運送業者に増便の手配をしますが、ドライバー不足により電話越しに「今日忙しいから無理!」と断られます。
どちらが客の立場かわからなくなる時代になっていますが、少ない人員で多くのルートを回っているので断れても仕方ない。
対策として、十分に時間にゆとりを持って依頼するように心がけています。
遅くとも1週間前、2週間前なら尚良し。
ハンドリフトが重すぎる

出典:http://paperstreet.iobb.net/
パレットに積載された荷物をハンドリフトを使って移動させます。
特にトラックの荷台から荷物を下ろす時に活躍するマテハン(機械による運搬や荷役作業)ですが、これはどうしようもないくらい重い。
2L×6本の飲料が60ケース以上積まれたパレットをハンドリフトで引っ張るのには相当な力が必要。
僕は異動して間もない日に引っ張った手がすっぽ抜けて尻もちをついたことがあります。
さらに地面の傾斜が下りの場合は最悪。
働いていくうちに筋肉がつき、引っ張ることも容易になりましたが最初は絶対苦戦します。
資格を取りにいく
物流に関係する資格はフォークリフトに限った話ではありません。
荷役に関する実技講習を要する資格もあるし、筆記試験のみの資格もあります。
現在いろいろな会社で積極的に取得を指示しているのがビジネスキャリア検定という資格。
ロジスティクス管理とロジスティクスオペレーションと言われる2種類の公的資格があり、物量業界の人間は度々取得を指示されるようになってきました。
僕もロジスティクス管理2級と3級を取得しました。
2級は難易度が高く計画的な勉強が必要となります。
貿易など自分の業務に関係ない問題も出ますが、雑学程度に覚えておけば良いでしょう。
鮮度管理が肝
得意先によって製造日から2/3ルールや1/3ルールを基に出荷をします。
1/3ルールとは、食品流通業界の商慣習で、食品の製造日から賞味期限までを3分割し、「納入期限は、製造日から3分の1の時点まで」「販売期限は、賞味期限の3分の2の時点まで」を限度とするもの。
引用:コトバンク
このルールは食品ロスを増加させる一因となっていますが、在庫型センターは商品の鮮度管理を徹底しています。
週に1度全在庫の日付を調査したり、場合によっては毎日チェックするセンターもあるそうです。
設備投資が満足に行えない企業では、日付のチェックを人の目で行うため、時としてチェック漏れも発生します。
チェックから漏れた商品が得意先に納品されて、大クレームとなり最悪取引を打ち切られるなんてことも。
賞味期限のある商品(主に食品・飲料・菓子等)を在庫するセンターは十分なチェック体制を構築しないといけません。
定期的なロケーションの見直し
メーカーから入荷した商品を在庫として棚(ロケーション)に格納します。
商品ごとにロケーションを登録して格納しますが、ただ空いているロケーションを探して格納すれば良いというわけではありません。
出荷する時に作業員がいかに移動しやすい順路で、いかに取りやすい高さで、ロケーションから取った商品はどこで検品するかを意識したロケーション組みをする必要があります。
得意先ごとにロケーションを決めるのであれば、商品ごとに出荷数などをデータ化して検証し、出荷バース(シャッター)に近いロケーション列には売れ筋の定番商品(A商品)を、まずまず売れる商品(B商品)はその後ろの列に、たまにしか売れない商品(C商品)はさらに後ろの列へ、という配置にしたりします(ABC分析)

出典:http://www.logi-solu.co.jp/
季節や時期、イベントによって売れ筋商品は変わるので、定期的なロケーションの見直しが必要となります。
見直し1つで劇的に生産性が向上することもあります。
1度に全ての商品を入れ替えするのはかなりの重労働ですので、スケジュールを決めて行った方が良いですね。
出張もある
1年に2度ほど出張する機会があります。
北海道内に限らず、昨年は大阪にも出張しました。
出張の目的は他の物流センターを視察して勉強するため。
あまりに規模の違いすぎるセンターを視察しても「わー!リアルスコープ見てるみたーい(*’▽’)」とテンションが上がるだけなので、なるべく規模が自社と同等か少し上のセンターを視察することが望ましい。
例えばゴミの分別(ゴミ箱の置き方等)でも普段気づかない点が参考になったり、センターが工夫している部分など真似できる点が多く見つかります。
出張のデメリットもあります。
一言、金がなくなる。
出張が1年に10回もあれば自己破産一直線。
なぜかタメ口が多い
同業者と初対面でもタメ口が当たり前です。
もちろん丁寧な方もいますが、タメ口の人も一定以上います。
特に事務所にいる人ではなく現場にいる人に多い。
初めてタメ口をきかれた時には内心「何コイツ?」と思いましたが、それが当たり前だとわかれば全く気になりません。
悪い人もそんなにいなく、仲良くなればみんなめちゃくちゃ喋ります。
女性の採用も積極的に
ひと昔前は物流は男の仕事というイメージが強く、女性は力仕事を避け軽い荷物のみを取り扱う業務がメインでした。
しかし、最近では女性でも重い荷物を取り扱うし女性のトラックドライバーも増えました。
我が社でも「次は女性社員を入れてもいいねー」なんて議題に上がるように。
女性社員の採用では「俺が書類選考する!」なんてやましい発言をしたため、事務所が静まり返った記憶を昨日のように思い出す。
まとめ
いろいろ書いてきましたが、今後また何か思いつけば追記していきたいと考えています。
ぜひまたご覧くださいますようによろしくたの申す。

こんばんは、やっぱり業種ごとにそう言う守るべきことやタブーはありますね。私は食品製造に携わっていたので特に衛生面は当然ながら非常に厳しいです。床に落とした製品、例えばうどんやそば等、だしもそうですがパウチ(袋)は取引先や納入先の会社で製品と直に触れる為床に落としたものは例え洗っても駄目、理由は食中毒になる、あと素手で作業する場合は手や指を怪我している人は駄目、傷口にブドウ球菌がいて同じように食中毒になると言うのと液体の原料を量って入れる金属製の
食品用のバケツ等器具類は100%ではなく75%の方が殺菌や消毒に効果があるなどです。
製造段階ではかなり厳しい管理が必要ですよね。
一歩間違えば大クレームだし消費者の体に関わりますし。
大変な仕事ですね。
訂正ですが75とか100とか言うのはアルコールの事です
あ、度数ですねw